mid-fi electroicsのScrape Flutter(スクレープ・フラッター)は、「エンベロープ制御、位相シフトベースのビブラート/サイドチェインディストーションのようなもの」と設計者本人が語るカテゴライズ不能のエフェクター。プレイヤーのニュアンスによって誘発されるインターモジュレーション/ディストーションと、様々な醜いアーチファクトを放つ。コントロールはAlignmentのみ。異質で微妙なフラッターからリングモジュレーターにも似た崩壊までコントロールでき、いなたい世界感を弾き方で表現するような単体での使用はもちろん、前段に歪ペダルなどを置いて"微妙な"違和感を演出する事もできる。激しくテープが巻き込まれる過激なサウンドと言うよりは、静かにワウフラッターが増していき、テープヘッドがどんどん汚れていき、さらにピックアップ角度がずれていって歪んでいくような「異形のサウンド」が展開される。
・トゥルーバイパス
・電源:9VDCアダプター(センターマイナス)
ねえねえ、あなた磁気テープが絡まってしまってぎゅぼぎゅぼになるときにテープヘッドが拾う断末魔の叫びみたいな音を知っているの?その音は伊丹の春の河童だけが聴くことができるの。テープ?ぎゅびぎゅば?河童?伊丹?そんな疑問を頭に思い浮かべたあなたであるならば既にこのペダルを買うべきではない。もうすぐ夏が来るので夏の暑い日差しに照らされながら尚且つ芝生がまた日差しを照らし返す事を感じながら芝刈りをしたりして過ごす方がよろしい。西宮に行ってかちわりをストローで吸いながらアホの坂田の歩き方で尼崎や伊丹を歩いてみたいと思うような人ならば河童にも会えるかもしれないし同時にこのペダルを愛する事ができるかもしれない。絡み合った磁気テープのぐしゃっとした音響やお酢のようななんとも言えない匂い、カセットテープはある一定まで再生しその後うんギョギョと唸ったかと思うと次にんぱんぱとなってそれからぎょろぎょるにゃもみゃそみたいなサウンドをあなたの12"スピーカーから吐き出す。あなたは決して宝塚には行ってはならないし歌劇団にも入れないしパタリロにすらなれない。永遠に伸びきってぐしゃっとなった磁気テープの磁力を利用して武庫川付近をむわむわと漂うだけだ。ギラギラとした太陽が僕の眼を焼きながら口の中ではフーセンガムが膨張したり伸縮したりを繰り返している。僕はティーシャツをまくりあげてその熱気を何とか吐き出そうとしているのだけれど二匹の河童が尼崎の言葉遣いで僕の両耳にステレオで「何考えてけつかるねん。何にぬかしてけつかるねん。」とラップバトルのような口調でまくしたててくるから僕は阪神競馬場の近くの武庫川のほとりでしゃがみこんでしまった。ギラギラとした太陽が僕の眼を焼きながら口の中ではフーセンガムが膨張したり伸縮したりを繰り返している。テープがぎゅばぎゅばと音を立てながら巻き込まれているのだ。巻き込まれているのだ。
★ダグ・タトル氏に回路設計やお勧めの使い方についてインタビューした記事はこちら
https://umbrella-company.jp/contents/mid-fi-electronics-scrape-flutter/
*mid-fi electronics製品は基本的に入荷時期によって、グラフィックデザインや色、ノブの種類などの外観が異なります。またハンドメイド品の為、細かな塗装のクラックや傷などがございます。本ページに掲載している写真は「外観の一例でモノクロ写真」となっております。現在弊社に入荷している製品の外観に関する詳細をご確認されたい場合は、別途お問い合わせください。